シャネルのリカラーアイテムって何?実際に画像で補色前と補色後を比較しながら解説します

中古品のシャネルには後から色塗り補正が加えられた「リカラー製品」が多いとされています。
プロでもない限り、見抜くは難しいくらいの高い品質のものもあり、中古品が手を加えられて再販されることは珍しいことではありません。
ただシャネルのリカラー製品は、手が加えられていないアイテムと比較し、大きくリセールバリューが下がります。
今回の記事ではシャネルのリカラー製品がどういった品質なのか、特別に入手した実際に加工前と加工後のアイテムを比較しています。
買取とは少しずれますが、専門店やヴィンテージショップでシャネルを買う際には知っておいても良い情報かと思いますのでチェックしてみてください。
ヴィンテージシャネルはリカラー製品が多い
シャネルは他ブランドと比較し、特にヴィンテージ品の人気が高く中古市場も活発です。
ヴィンテージショップがこれだけ増えたことはヴィンテージシャネルが流行したことが一因となっています。
それに伴い、中古市場では社外リペアが施されたシャネル製品が大量に流通しています。
個人的な体感ですが、中古市場に流通しているヴィンテージシャネルのレザー製品の半数以上は、なんらかの手が加えられている印象です。

昔のシャネルを中古で購入するときは要注意
手を加えること自体は問題ありません。誰もが状態が良いヴィンテージ品の方が使いたいとなりますし、中古品に手を加えて再販することはよくあることです。
ですが、シャネルのヴィンテージ品はリカラーされている割合が高すぎることと、リカラーしたものとそうでないものはリセールバリューが大きく変わります。
購入時に店員さんに聞けば、丁寧にリカラーであることを教えてくれるかもしれませんが、基本的に値札に書いてある情報ではありません。
気づかずにリカラー品を購入していることが多いという実情があります。
シャネルのリカラー品のバッグを比較
具体的にリカラーとはどういうものか知っていただきたく今回は写真を用意してあります。
特別にそういった業者様より仕上げ前に撮らせていただき、仕上がりも撮影させていただきました。
あまり世に出ないものかと思いますので、ぜひチェックしてみてください。
リカラーする前の状態
どちらも中古市場ではBCランク-Bランクと評価されるかなり使用感の見られる商品です。
参考例①マトラッセチェーンショルダー(リカラー前)




参考例②Vステッチチェーンショルダー(リカラー前)



リカラーした後の仕上がり
仕上がりは白っぽい部分が均一化されて黒く塗られていて傷や擦れが目立たなくなっています。
参考例①マトラッセチェーンショルダー(リカラー後)




参考例②Vステッチチェーンショルダー(リカラー後)


出来の良い仕様は細かくみてもわからない
ご覧いただいたように「リカラー後」は、状態の良い中古品のような仕上がりとなっています。色の違いによるずれも少なくぱっと見では違和感はありません。
私たちのような査定のプロであれば見抜けるものがほとんどですが、一般的に出来の良いリカラー製品を見抜くのはかなり難しいです。
中古市場では価値が下がります
ヴィンテージショップで買ったシャネルのバッグなどが、買値は高かったのに査定額がやたら安い。という場合には、リカラー品と判断された可能性も高いです。
というのもヴィンテージショップなどはリカラーしたものとそうでないものが混在されていることも多いです。お店によっては全てリカラーという場合もあります。
中古市場では値段がつきづらい状態の悪いシャネルを買い付けて、リカラーして販売するという流れができています。
何度も言いますがリカラーが悪いわけでは一切ありません。
中にはもともと白いカラーのバッグを黒に塗り直してるケースもあります。これは他ブランドではまず見られず、人気があり値段も高いヴィンテージシャネルだからこそ起こり得ます。
ヴィンテージ品を購入される方は、まさかそこまで手が加えられているとも思わない方も多いでしょうし、そうした商品は中古市場では値段がつきづらいです。
まとめ
今回はシャネルの代表的なヴィンテージアイテム「マトラッセチェーンショルダーのリカラー事例」を実際に写真付きで紹介しました。
ヴィンテージショップやフリマアプリなど中古市場ではそうしたアイテムが、手が加えられていないヴィンテージ品と混在しています。
わかってて購入する分には問題ありませんが、意図せず購入しないようにはご注意いただきたいと思います。